100均のUSB Type-Cケーブルの注意点

今回は

100均のUSB Type-C to Cケーブルは5V/3A対応と書かれているのが多いですが、

それって無理がないかな?という話です。

結果から言うと20V/3A 60Wまでは平気で流れます。

USB PDの仕様としてeMarkerなしの場合、20V/3A 60Wまではノーチェックです。

これ以上の充電能力はeMarkerが付いていることが必須になるので、60Wを超えることはないですが、

ノーチェックということはパッケージに書いてある5V/3A対応を超えてしまうことが想像されます。

気分的にはあまりよくありませんが、

20V/3A 60Wまではそれほど危険視されていないということでしょうけどね。

というわけで、

セリアの100円 Type-C to Cケーブルにて実験します。


▲ 実験に使うケーブルはこちらです。

パッケージの裏面

▲ 本商品はUSB PD(Power Delivery)非対応です。と色変えてまで明記しています。

表面にも書いてますが、最大5V 3A対応の明記もあります。

このケーブルの素性

・GND+VBUS(線の抵抗値)193mΩ
・[SHELL-GND SHORT(A&B)]
・CCランプ点灯

これらから、普通にちゃんとしたUSB Type-C to Cケーブルです。

さて、こちらのケーブルですが、

5V/3A=15W記載にも関わらずもっと高出力まででます。

▲ 撮影の関係で線をまとめてますが、実際に使うときはおススメしません。

19.6V 2.79A 55.01Wとでました。

計算すると19.6Vx2.79A=54.684Wですがツッコミどころは、そこではありませんよね。

5V/3Aはどこいった?

3Aは2.79Aなので良いとして、5Vのはずが20V近くになってます。

これは充電器側とパソコン側のUSB端子が普通にType-C to Cケーブルだと判断し

eMarkerが無いので、20V/3A 60Wまで対応として機能しているようです。

 

これはパソコン側が20V/5A 100W対応というのが原因です。

 

スマホの場合だとAndroidの基本規格は5V/0.5Aで、急速充電仕様が5V/1.5A、5V/3A、9V/2A。

iPhoneの基本規格は5V/1Aで、急速充電仕様が9V/2Aになります。

なので、Androidスマホで試してみると

▲ 5.17V、1.33A 6.89Wになっています。

ケーブル自体は100Wまで対応してますが、この機器が5V対応なのでこれ以上は上がりません。

そういえばTORQUE G04ってBattery Charging 1.2対応かな

とすれば5V/1.5A対応なのだろう。

持っていないのでわかりませんが、5V/3A対応の機器だと15W近くまで、

9V/2A対応の機器だと18W近くまで上がるでしょうね。

100均のUSB Type-Cケーブルの注意点まとめ

パッケージにはちゃんとPD非対応と書いてあります。

最近のスマホやタブレット端末など充電能力が15Wを超えるものがあるので、

それらを持っている場合は商品の想定を超えてしまう場合があるので、注意が必要です。

PD非対応のケーブルを15Wを超える充電能力がある機器(PD対応)には使わないのが無難です。

他の商品でも書いてますが、パッケージの裏面には
『本商品を使用されて、万一、パソコンやスマートフォンなどの接続機器が破損や故障などの被害に遭われた場合でも弊社では一切の責任を負いかねますので、予めご了承ください。』
の文言がちゃんとあります。

責任はとれませんが、ケーブルが新しいうちはそれでも問題なく充電できるとは思います。

問題は古くなってきた時なのですが、最悪発火し兼ねないです。

電線の許容電流規格から考えたら大丈夫だとは思いますので、

コネクタ部分が持たないかもしれないということでしょうね。

危険を回避するためにはやはり使わないというのが良いでしょう。

PD対応機器の場合はeMarker付を使うのが、間違いないでしょう。